ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 1級建築施工管理技士
  4. 平成30年
  5. > No.3 吸音及び遮音

平成30年度 1級建築施工管理技士 学科試験 No.3を解説、吸音及び遮音

平成30年度 1級建築施工管理技士 学科試験 No.3 は、吸音及び遮音 に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 多孔質材料の厚さと吸音域
  2. 孔板+背後多孔質材の吸音
  3. コンクリート壁の透過損失(高音域と低音域)
  4. 単層壁の面密度と透過損失

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)

単層壁の音響透過損失は、質量則により面密度が高く周波数が高いほど大きくなるんです。

選択肢3は、コンクリート壁の透過損失が高音域より低音域の方が大きいとしていますが、これは誤りです。質量則では周波数が高いほど透過損失は大きくなるので、低音域のほうが遮りにくいんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) 多孔質材料は厚さが増すと、中低音域の吸音率が増大する
2 ◯(正しい) 共鳴吸音する孔板は背後に多孔質材を入れると吸音域が広がる
3 ×(誤り) 透過損失は高音域の方が大きい(低音域は遮りにくい)
4 ◯(正しい) 単層壁の透過損失は面密度が高いほど大きい(質量則)

選択肢3のポイント(ここが誤り)

音は周波数が低いほど波長が長く、壁を振動させて透過しやすい性質があります。

だから低音は遮りにくく、透過損失は小さくなります。

ザックリ言えば、低い音ほど壁を通り抜けやすい、ということです。

覚え方

  • 単層壁の透過損失=面密度が高いほど、周波数が高いほど大きい
  • 低音域は遮りにくい(透過損失が小さい)
  • 多孔質材は厚いほど中低音域の吸音が増える

一問一答

Q.

コンクリート壁で遮りにくいのは高音域と低音域のどちらか。

低音域です。質量則により周波数が低いほど透過損失が小さくなります。

平成30年 1級建築施工管理技士 学科試験 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成30年度 1級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

Topへ >>