ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 1級建築施工管理技士
  4. 令和7年
  5. > No.33 乾式工法による外壁の張り石工事

令和7年度 1級建築施工管理技士 No.33を解説、だぼ穴からはみ出した充填材は硬化前に除去する

令和7年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.33は、乾式工法による外壁の張り石工事に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 下地コンクリート面の寸法精度
  2. 石材1枚の寸法・重量の上限
  3. ファスナー固定に使うあと施工アンカーの方式
  4. だぼ穴からはみ出した充填材の除去時期

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

だぼ穴からはみ出した充填材は、硬化前に直ちに除去するのが正しい手順です。硬化してから除去しようとすると、石材の表面を傷めたり汚したりするうえ、固まった充填材は除去そのものが困難になるため不適当なんです。「硬化を確認した後に除去した」とした部分が誤りです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 下地コンクリート面の寸法精度は±10mm以内が基準
2 ○(正しい) 石材の最大寸法は幅1,000mm・高さ800mm以下、重量70kg以下が基準
3 ○(正しい) ファスナー金物のコンクリート固定に締付け方式のあと施工アンカーを用いる
4 ×(誤り) だぼ穴からはみ出した充填材は硬化前に直ちに除去する。「硬化を確認した後に除去」は誤り

選択肢4のポイント(ここが誤り)

乾式工法の張り石では、上下の石材をだぼ(ピン)でつなぎ、だぼ穴にエポキシ樹脂などの充填材を注入して固定します。注入のときに充填材が穴からはみ出すことがあります。

はみ出した充填材は、硬化する前に直ちに拭き取って除去するのが正しい手順です。まだ柔らかいうちなら石を傷めずきれいに取り除けるわけです。

硬化を待ってから除去しようとすると、固まった充填材は石材表面に固着して取りにくくなり、無理に剥がすと石を欠いたり汚したりします。問題文の「硬化を確認した後に除去した」という記述は誤りで、正しくは硬化前に除去します。

現場の目線から

「固まってから一気に取ったほうが楽そう」と思いがちですが、これは逆です。仕上げ面に残る充填材の処理は、柔らかいうちに済ませるのが鉄則。後回しにすると除去できず化粧面に跡が残ります。

覚え方

  • だぼ穴からはみ出した充填材は硬化前に除去(硬化後は不可)
  • 下地コンクリート面の寸法精度は±10mm以内
  • 石材は幅1,000mm・高さ800mm以下、重量70kg以下
  • ファスナー金物のコンクリート固定は締付け方式のあと施工アンカーを用いる

一問一答

Q.

乾式工法の外壁張り石工事で、だぼ穴からはみ出した充填材はいつ除去するのが正しいか。

硬化する前に直ちに除去します。硬化後では石材を傷めやすく、除去も困難になるため不適当です。

Q.

乾式工法による外壁張り石工事において、下地コンクリート面に求められる寸法精度はいくらか。

±10mm以内です。

Q.

乾式工法による外壁張り石工事において、石材1枚の重量の上限はいくらか。

70kg以下です。寸法は幅1,000mm・高さ800mm以下も合わせて覚えておきましょう。

令和7年 1級建築施工管理技士 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和7年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

▼令和7年 1級建築施工管理技士▼

▼他の年度▼

▼他の試験▼

▼カテゴリ一覧▼

Topへ >>