ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 1級建築施工管理技士
  4. 令和7年
  5. > No.50 有機溶剤等の使用及び貯蔵

令和7年度 1級建築施工管理技士 No.50を解説、局所排気装置の定期自主検査は3月ごとではなく1年以内ごと

令和7年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.50は、有機溶剤等の使用及び貯蔵に関する問題です。

この問題では、有機溶剤中毒予防規則の規定のうち、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 有機溶剤濃度の測定頻度
  2. 局所排気装置の定期自主検査の頻度
  3. 屋内貯蔵時の容器と排出設備
  4. 蒸気が発散するおそれのある空容器の扱い

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが誤っている記述)

有機溶剤中毒予防規則では、局所排気装置の定期自主検査は1年以内ごとに1回と定められています。「3月を超えない期間ごと」は規定より頻繁な記述であり、法令として誤りです。現場では「3月点検」と混同しやすいところですね。これは月次点検や作業前点検とは別の義務なので注意が必要です。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 有機溶剤濃度の測定は6月以内ごとに1回(有機則第28条の2)
2 ×(誤り) 局所排気装置の定期自主検査は1年以内ごとに1回「3月を超えない期間ごと」は誤り
3 ○(正しい) 屋内貯蔵の容器は密閉し、蒸気を屋外に排出する設備を設ける必要がある
4 ○(正しい) 蒸気が発散するおそれのある空容器は密閉するか、屋外の一定の場所に集積する

選択肢2のポイント(ここが誤り)

有機溶剤中毒予防規則では、局所排気装置について1年以内ごとに1回、定期に自主検査を行うよう定めています(有機則第20条)。局所排気装置は作業場の有機溶剤蒸気を吸引・排気する設備で、正常に機能していないと作業者が蒸気を吸引するリスクが高まるため、定期的な自主検査が義務付けられています。

問題文の「3月を超えない期間ごとに1回」は、実際の規定(1年以内ごと)よりも頻繁な点検を義務付けているかのように読めますが、法令として誤りです。「3月ごと」は他条文や他法令と混同されやすく、誤りの選択肢として頻繁に登場します。

覚え方

  • 濃度測定=6月(年2回)、局排の自主検査=1年(年1回)
  • 「3月ごと」は誤りに使われる引っかけ周期
  • 屋内貯蔵は密閉容器+蒸気を屋外に排出する設備
  • 蒸気が発散するおそれのある空容器は密閉か屋外集積

一問一答

Q.

有機溶剤業務に係る局所排気装置の定期自主検査は、何以内ごとに1回行わなければならないか。

1年以内ごとに1回です。3月ごとではありません。

Q.

有機溶剤濃度の測定を必要とする屋内作業場では、何以内ごとに1回、定期に濃度測定を行わなければならないか。

6月以内ごとに1回です。局所排気装置の年1回(1年以内ごと)と混同しないよう注意が必要です。

令和7年 1級建築施工管理技士 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和7年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

▼令和7年 1級建築施工管理技士▼

▼他の年度▼

▼他の試験▼

▼カテゴリ一覧▼

Topへ >>