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令和7年度 1級建築施工管理技士 No.55を解説、下塗りモルタルは富調合で1:3は砂が多く不適当

令和7年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.55は、コンクリート壁下地のセメントモルタル塗りに関する応用能力問題です。

この問題では、5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 下塗り用モルタルの調合比
  2. 塗厚の合計の上限
  3. 吸水調整材と下塗りのタイミング、くし目付け
  4. 下塗り後の放置期間

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

下塗り用モルタルは下地との付着を最優先するため、セメント量を多くした富調合(容積比でセメント1:砂2.5程度)とします。砂を増やした貧調合では付着力が落ち、下地からの剥離につながるわけです。「セメント1:砂3」は下塗りとしては砂が多く不適当なんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 下塗りは付着重視の富調合(セメント1:砂2.5程度)。「1:3」は砂が多く誤り
2 ○(正しい) 塗厚の合計は25mm以内が標準。これを超えると剥落リスクが増す
3 ○(正しい) 下塗りは吸水調整材が乾燥してから行う。濡れたまま塗ると付着強度が低下する
4 ○(正しい) 下塗り後に金ぐしでくし目を全面に付けて、中塗りとの付着をよくする
5 ○(正しい) 下塗りの硬化を確認できたため、放置期間を標準(2週間程度)より短縮した

選択肢1のポイント(ここが誤り)

下塗りは下地のコンクリートに直接触れる層で、その役割は上に塗る層を下地にしっかり付着させることです。付着力はセメントが受け持つため、下塗りはセメント量を多くした富調合とします。

標準は容積比でセメント1:砂2.5程度です。問題文の「セメント1:砂3」は砂が多い貧調合寄りで、下塗りとしては付着力が不足し不適当です。

ザックリ言えば、下塗りはセメント多め(富調合)で食いつき重視、ということです。砂が多い調合は上塗り側で使い分けます。

各選択肢のポイント

選択肢2の塗厚は下塗りから上塗りまでの合計を25mm以内とします。これを超えると自重による剥離・剥落のリスクが高まります。

選択肢3の下塗りは吸水調整材が乾燥してから行い、選択肢4のとおり下塗り直後に金ぐしでくし目を全面に付けて中塗りとの付着をよくします。

選択肢5は、下塗りの硬化を確認できたため放置期間を標準より短縮したものです。乾燥収縮が落ち着いたことを確認できていれば、放置期間の短縮は許容される範囲内です。

覚え方

  • 下塗りは付着重視の富調合(セメント1:砂2.5)。1:3は砂が多い
  • 塗厚の合計は25mm以内(超えると剥落リスク)
  • 下塗りは吸水調整材が乾燥してから、直後にくし目を付ける
  • 下塗り後の放置は硬化を確認できれば標準より短縮も可

一問一答

Q.

コンクリート壁下地のセメントモルタル塗りで、下塗り用モルタルの調合は容積比でどの程度が標準か。

セメント1:砂2.5程度の富調合です。下塗りは付着力を重視するためセメント量を多くします。1:3は砂が多く下塗りには不適当です。

Q.

コンクリート壁下地のセメントモルタル塗りで、下塗りから上塗りまでの合計塗厚はどの程度が標準か。

25mm以内が標準です。これを超えると自重による剥離・剥落のリスクが高まります。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和7年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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