けんせつる
基礎鉄筋のかぶりって普通のRCと違うの?定着長さって何を見ればいいの?コンクリート打設前に何を確認すればいい?
この記事の要点
基礎鉄筋のかぶり厚さは、土に接する部分では設計かぶり厚さ70mm以上が必要です(建築基準法施行令第79条)。これは柱・梁などの一般部位(40mm以上)より厚く設定されています。
施工管理ではかぶり厚さ・定着長さ・フック形状・鉄筋種類の4点が配筋検査の核心です。コンクリート打設前にこれらを確認してから打設許可を出すことが施工管理者の責務です。
基礎鉄筋はコンクリートを打つと確認できなくなります。打設前の配筋検査が唯一のチェック機会なわけです。ここで妥協してはいけませんね。
建築基準法施行令第79条は鉄筋のかぶり厚さを規定しており、基礎鉄筋(土に接する部分)は特に厚いかぶりが必要です。
| 部位 | 設計かぶり厚さ目安(JASS 5) | 最小かぶり厚さ(建基令第79条) |
|---|---|---|
| 基礎(土に接する部分) | 70mm以上 | 60mm以上 |
| 柱・梁(屋外に面する部分) | 50mm以上 | 40mm以上 |
| 柱・梁(屋内) | 40mm以上 | 30mm以上 |
基礎は常に土・地下水・湿気に接するため、鉄筋の腐食リスクが高くなります。そのため一般部位より厚いかぶりが要求されるわけです。
ザックリ言えば、「設計かぶりで見ると基礎は70mm、屋内の梁は40mm」という大きな違いがあるということです。設計図書の配筋図でかぶり厚さの指定を確認してから検査に臨みましょう。
コンクリート打設前の配筋検査で確認すべき主なポイントは以下のとおりです。
かぶり厚さの確認
鉄筋径・本数・ピッチの確認
定着長さの確認
継手位置の確認
配筋検査が完了し、コンクリート打設の直前に施工管理者が行うラストチェックの項目です。
混同しやすい用語の整理
最小かぶり厚さは建築基準法施行令第79条が定める最低限の値で、基礎(土に接する部分)は60mm。設計かぶり厚さは施工誤差を考慮して最小かぶりに余裕を加えた設計上の目標値で、JASS 5では基礎(土に接する部分)の設計かぶり厚さを70mmとしている。
定着長さは鉄筋端部をコンクリートに埋め込む長さで、応力を確実に伝えるために必要。継手長さは鉄筋同士を重ねてつなぐ長さ。どちらも鉄筋径の倍数(d)で設定され、JASS 5では一般に40d以上が基準。
建築基準法施行令第79条が定める基礎(土に接する部分)のかぶり厚さの最小値は何mmか?
60mm(最小かぶり厚さ)。なお、施工誤差を考慮した設計かぶり厚さはJASS 5で70mmとされている。施工管理では設計かぶり厚さ70mmの確保を目標に確認する。
JASS 5における重ね継手の基本的な継手長さの目安は何か?
鉄筋径の40倍(40d)以上。ただし設計図書に継手長さの指定がある場合はその値に従う。継手位置はスパン中央や端部の応力が大きい箇所を避ける。
基礎配筋検査で施工管理者が確認する際、特に土に接する部分で重要な確認事項は何か?
かぶり厚さ70mm以上の確保(スペーサー設置確認・脱落確認)。土に接する部分は腐食リスクが高く、最も厚いかぶりが要求される。スペーサーの種類(コンクリート製・砂利等)が設計図書の指定と一致しているかも確認する。
RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。
参考資料
・建築基準法施行令第79条(鉄筋のかぶり厚さ)
・JASS 5 鉄筋コンクリート工事(日本建築学会)
・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)(国土交通省大臣官房官庁営繕部)
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
基礎配筋検査でよくある見落としが「スペーサーの脱落」です。
型枠建て込み後・鉄筋組立中にスペーサーが外れてしまい、コンクリート打設時に鉄筋が沈み込んでかぶりが確保できなくなるケースがあります。打設直前に全体を巡回して脱落スペーサーがないかを確認することが重要です。
もう一つよくあるのが「配筋図の版数の取り違え」です。
配筋変更が入った場合、古い配筋図で施工してしまうことがあります。検査前に最新版の配筋図を使っているかを確認してください。