けんせつる
照度ってルクス(lx)で表すもの?JIS Z 9110の基準ってどこで使うの?施工管理では照度測定をするの?
この記事の要点
照度(しょうど)は単位面積に入射する光の量を表し、単位はルクス(lx)です。JIS Z 9110(照明基準総則)では室用途ごとの推奨照度が定められており、設計上の基準として使われます。
施工管理では竣工前の照度測定(照度計による実測)と照明器具の取付位置・高さの確認が主な確認場面です。設計照度を下回る場合は器具の調整・追加が必要です。
照度の基準と測定方法を理解しておくと、竣工検査での設備確認がスムーズになります。整理しましょう。
照度はある面(床・作業面など)に当たる光の量を表します。単位はルクス(lx)で、1lx=1m²に1ルーメン(lm)の光が当たる状態です。
ザックリ言えば、「照度は床や机の明るさを数値で表したもの」です。照明器具の明るさ(光束:lm)とは違い、受ける面の明るさを表すのが照度です。なんとなく違いがつかめましたか。
照度の目安として、次の値を覚えておくと現場でも役立ちます。
JIS Z 9110(照明基準総則)は、室用途ごとの推奨照度範囲を定めた規格です。設計者が照明計画を立てる際の基準となりますが、施工管理者も竣工検査の際にこの基準値を参照します。ここは混乱しやすいところですね。
推奨照度は「維持照度」として表されます。維持照度とは、照明器具の光出力が使用期間を経て低下した後でも維持すべき照度の下限値です。新設時は維持照度より高い照度が得られます。
例えば、事務室の維持照度が750lxと設計されている場合、竣工検査での照度測定で750lx以上が確認できれば合格です。
ザックリ言えば、「設計者が決めた照度の目標値を、実測で検証するのが施工管理側の役割」ということです。
竣工検査での照度測定は、照度計(ルクスメーター)を使って次の手順で行います。
ザックリ言えば、「複数の測定点で照度を計って平均値を出し、設計値と比べる」のが照度測定の基本です。
混同しやすい用語の整理
照度(lx)は受ける面の明るさ(ルクスメーターで測定できる)。光束(lm)は照明器具が放出する光の総量。輝度(cd/m²)は光源や反射面がどれくらい眩しく見えるかの指標(グレア評価に使う)。施工管理では主に照度(lx)を測定・確認する。
推奨照度はJIS Z 9110 で示す用途別の照度基準値(目標値)。維持照度は使用期間中に維持すべき照度の下限値で、ランプ交換を含む設計条件での最低値。竣工時は新品状態のため推奨照度より高くなるが、維持照度を下回ってはいけない。
JIS Z 9110 で事務室に定める推奨照度はいくらか?
750lx。JIS Z 9110(照明基準総則)の室用途別推奨照度。設計・竣工検査の基準として使われる。
竣工時の照度測定で窓をふさぐ理由は何か?
外光(自然光)の影響を除いて人工照明のみの照度を確認するため。外光が入った状態では照度が高く出てしまい、照明設備本来の性能確認ができない。
照度測定で設計照度を下回った場合はどう対処するのか?
照明器具の増設・取付位置の調整・より高光束のランプへの交換などで照度を上げる。器具の汚れや取付ズレが原因の場合は清拭・再取付で改善できる場合もある。設計者に報告して対応を検討する。
設備工事の施工管理は施工管理の視点でまとめています。
参考資料
・JIS Z 9110 照明基準総則
・公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)照明設備の節
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
照度測定でよくあるのは「照明器具の汚れや取付位置のズレで照度が設計値を下回る」ケースです。
器具取付後に汚れが付いていたり、設計位置からずれて取り付けられていたりすると、測定値が設計を下回ります。照度測定前に器具の清拭と取付位置確認を行いましょう。
もう一つは「外光の影響を除いて測定していない」問題です。
昼間に外光が入った状態で測定すると照度が高く出てしまい、人工照明だけの照度が確認できません。窓をふさいだ状態で測定することが重要です。