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平成27年度 2級建築施工管理技士 学科試験 No.32 を解説、トルシア形高力ボルトのマーキング

平成27年度 2級建築施工管理技士 学科試験 No.32 は、トルシア形高力ボルトの次締め後のマーキングに関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. マーキングを行う時期と目的
  2. ピンテールの破断で分かること
  3. 共回りや軸回りの確認
  4. マークのずれで軸力の値が分かるか

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが最も不適当な記述)

マークのずれは「動いたかどうか」を見るもので、力の数値そのものは読めないんです。ここは目的を取り違えやすいですね。

選択肢4は軸力の値が確認できるとしていますが違います。ずれで分かるのは共回り・軸回りの有無や回転量です。覚え方はマークは動きを見る、軸力の値は見ないです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) 本締め前にボルト・ナット・座金・母材へマークする
2 ◯(正しい) ピンテールの破断で本締め完了を確認する
3 ◯(正しい) マークのずれで共回り・軸回りを確認する
4 ×(誤り) マークのずれで軸力の値は確認できない

選択肢4のポイント(ここが誤り)

トルシア形高力ボルトでは、本締めの前にボルト・ナット・座金・母材にまたがる一直線のマークを付けます。締め付けると、回ったところだけマークがずれるんです。

このずれを見ることで、ナットだけが回ったか、ボルト本体まで一緒に回ってしまった共回り・軸回りが起きていないかを確かめます。

つまりマークは「どこがどれだけ動いたか」を見るためのものです。回転量からおおよその締め具合は見当が付きますが、何キロニュートンといった軸力の数値そのものを読み取るわけではありません。

選択肢4は軸力の値が確認できるとしていますが、これは目的を取り違えていて不適当です。軸力の管理はトルク係数やピンテールの破断などで担保します。

ザックリ言えば、マークは動きの確認用であって軸力の値の計測用ではない、ということです。

覚え方

  • マークのずれ=共回り・軸回りの有無と回転量を確認
  • 軸力の「値」そのものは読み取れない
  • 本締め完了はピンテールの破断で確認

一問一答

Q.

トルシア形高力ボルトのマークのずれによって、軸力の値が確認できるか。

確認できません。マークのずれで分かるのは共回りや軸回りの有無、ナットの回転量です。軸力の数値そのものは読み取れず、本締め完了はピンテールの破断で確認します。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成27年度 2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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