LGS下地の組み方:ランナー・スタッド・振れ止めの施工確認
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けんせつる
LGS下地の組み方って、ランナー→スタッド→振れ止めの順でいいの?施工管理でどこを見ればいい?
この記事の要点
LGS下地(軽量鉄骨下地)の組み方は「ランナー設置→スタッド建て込み→振れ止め取り付け」の順で行います。
施工管理ではランナーの固定間隔・スタッドの間隔と垂直精度・振れ止めの高さ位置が主な確認ポイントです。LGS(軽量鉄骨下地)の概要はこちらで確認できます。
LGS下地は内装工事の骨格を作る工程です。組み方の手順と各部材の確認ポイントを整理しましょう。
LGS下地を組む順番はどうなっているのか
LGS下地の組み立て手順は次の通りです。
- 墨出し:床・天井に壁の位置を墨で示す。壁の通り・直角を確認する
- ランナー設置:床と天井に溝形のランナーをビスまたはピンで固定する
- スタッド建て込み:ランナーの溝にスタッド(縦材)を差し込んで垂直に立てる
- 振れ止め取り付け:スタッドが横方向にぶれないよう振れ止めを水平に取り付ける
- 開口補強:ドア・窓などの開口部周りにアングルや補強材を取り付ける
ザックリ言えば、「床と天井にレールを敷いて(ランナー)、そこに柱を立てて(スタッド)、柱が倒れないよう横に支えを入れる(振れ止め)」という構造です。
ランナーの設置確認ではどこを見るのか
ランナーは床と天井の両方に設置します。確認ポイントは次の通りです。
- 固定間隔:ランナーの固定ピッチは公共建築工事標準仕様書で900mm以内と定められている。端部は端から50mm以内に固定する
- 設置位置の精度:墨出しした位置にランナーが設置されているか確認する。ずれているとスタッドが設計位置に立たない
- 床ランナーと天井ランナーの通り:床と天井のランナーが垂直方向で一致しているか下げ振りで確認する
例えば、ランナーの固定が900mm超の間隔で飛んでいる箇所があると、石膏ボードを貼った後に壁が揺れる原因になります。固定間隔は現場で巻き尺を使って全数確認することが基本です。
スタッドの建て込み確認ではどこを見るのか
スタッドの確認ポイントは次の通りです。
- 間隔(ピッチ):石膏ボード貼りの場合、スタッド間隔は303mm(1尺)または450mmが標準。設計図書の指定を確認する
- 垂直精度:スタッドが垂直に立っているか下げ振りで確認する。傾いていると仕上げ面が歪む
- スタッドの向き:スタッドのウェブ(平らな面)の向きを合わせる。ランダムな向きだとボードの固定強度が不均一になる
- 端部・開口部の処置:壁の端部や開口部の両脇にはスタッドを密に立てるか、補強材を設置する
振れ止めの設置確認ではどこを見るのか
振れ止めはスタッドの横振れを防ぐ水平部材です。
- 設置高さ:振れ止めはスタッド高さの中間付近(床から1200~1500mm程度)に設置するのが標準。高さ2.7mを超える場合は2段設置が必要なケースがある。設計図書を確認する
- 固定状態:振れ止めがスタッドのウェブにクリップ等で固定されているか確認する。単に差し込んでいるだけでは固定力が不足する
- 通り:振れ止めが水平に一直線に通っているか確認する。高さがバラバラだと強度が不均一になる
混同しやすい用語の整理
ランナー vs スタッド
ランナーは床・天井に水平に設置する溝形鋼(レール)。スタッドはランナーに差し込んで垂直に立てる縦材。ランナーが「溝」でスタッドが「柱」というイメージ。
振れ止め vs ブレース
振れ止めはLGS下地のスタッドを横方向に固定する水平部材。ブレースは鉄骨構造の水平力抵抗部材(斜め材)。似た役割だが対象・材料・規模がまったく異なる。
一問一答
墨出し→ランナー設置(床・天井)→スタッド建て込み→振れ止め取り付け→開口補強の順。ランナーを先に設置してからスタッドを差し込む点が重要。
公共建築工事標準仕様書では900mm以内。端部は端から50mm以内に固定する。
303mm(1尺)または450mmが標準。設計図書で指定がある場合はそれに従う。
まとめ
- LGS下地の組み方は墨出し→ランナー→スタッド→振れ止め→開口補強の順。
- ランナー固定ピッチは900mm以内(端部50mm以内)。設置位置と床・天井の通りを確認する。
- スタッド間隔は303mmまたは450mm。垂直精度と向きの統一を確認する。
- 振れ止めは中間高さに設置。クリップで固定されているか・水平に通っているかを確認する。
- ボード貼り前の下地検査が唯一の確認機会。開口部補強も含めて記録する。
> LGS(軽量鉄骨下地)の概要とは?を確認する
> ランナー・スタッドの種類とは?を確認する
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参考資料
・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)第14章 内装工事
・JASS 26 内装工事(日本建築学会)
仕上げ・内装工事の施工管理は仕上げ・内装にまとめています。
※ この記事の法令確認日:2026年5月
この記事を書いた人
ハナダユキヒロミツメラボ
設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。
「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。
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管理人からのコメント
LGS下地で気をつけたい問題として「振れ止めが省略されている」か「固定されていない(差し込んでいるだけ)」ケースです。後から石膏ボードを貼って壁が完成すると確認できなくなるため、ボード貼り前の下地検査を必ず実施することが重要です。
もう一つは「開口部の補強が足りない」問題です。
ドア枠周りの補強が不十分だと、ドアの開閉に伴う振動でボードにひびが入ります。開口部の補強材仕様は設計図書で必ず確認しておくことが大切です。