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ウェブとフランジとは何か:H鋼の部位名称と施工管理での確認方法

商業出版経験のある運営者が、公式資料・標準仕様書・過去問傾向を確認しながら、初学者向けに整理しています。

けんせつる

けんせつる

H鋼の「ウェブ」「フランジ」って現場でよく出てくるけど、どこの部位?施工図やミルシートではどう読むの?

この記事の要点

H形鋼のフランジは上下の横板、ウェブはそれをつなぐ中央の縦板です。H形鋼の寸法は「H-高さ×幅×ウェブ厚×フランジ厚」の順に表記されます。

施工管理ではミルシートでの部材照合・施工図での部位特定・搬入時のフランジ変形確認がおもな確認場面です。

ウェブとフランジは鉄骨工事の図面・検査記録のあらゆる場面に出てきます。まず名称を押さえてから寸法表記に進みましょう。

ウェブとフランジはどこの部位を指すのか

H形鋼(H鋼)を断面で見ると、アルファベットの「H」の形をしています。

ザックリ言えば、「H鋼を横から見たとき、上下に張り出している板がフランジ、真ん中の縦板がウェブ」です。

これを頭に入れておくと、ダイアフラム開先の説明でウェブ・フランジが出てきても迷わなくなるわけです。

H鋼の寸法表記はどう読むのか

鉄骨工事の施工図・ミルシートでは、H形鋼の断面寸法を次の形式で表記します。

H-高さ(H)×幅(B)×ウェブ厚(t₁)×フランジ厚(t₂)

例えば「H-400×200×8×13」であれば次の通りです。

記号意味この例の値
H(高さ)フランジ上端から下端までの全高400mm
B(幅)フランジの幅200mm
t₁(ウェブ厚)ウェブ(縦板)の板厚8mm
t₂(フランジ厚)フランジ(横板)の板厚13mm

ここが混乱しやすいところですね。t₁がウェブ、t₂がフランジという順番は覚えておきましょう。

搬入された部材のミルシートと設計図を照合するとき、この4つの数値が一致しているかを確認するということです。なんとなく読み方のイメージができましたか。

施工図でウェブとフランジをどう使うのか

施工図上でウェブとフランジの区別が必要になる主な場面を整理します。

例えば、溶接記号で「フランジの下面」と指定されているのに「ウェブ面」に溶接してしまうと、接合部の設計強度が得られません。部位の特定ミスは重大な欠陥につながるので、施工前に必ず確認しましょう。では、搬入・建方時の確認ポイントを見ていきましょう。

搬入・建方時にどこを確認するのか

部材搬入時と建方時に、ウェブとフランジに関して確認すべき主な項目は次の通りです。

管理人からのコメント

現場で多いのは「ウェブとフランジを混同した状態で溶接記号を読んでしまう」問題です。

特に斜め方向から部材を見ているとき、どちらがフランジでどちらがウェブか判断を誤るケースがあります。部材の向きを確認してから溶接図面を読む習慣が大切です。

もう一つは「フランジ厚とウェブ厚を寸法表記で取り違える」ケースです。

「H-400×200×8×13」の8と13、どちらがウェブでどちらがフランジかを間違えると、ミルシートの照合が正しく行えません。t₁がウェブ、t₂がフランジというルールを覚えておきましょう。

混同しやすい用語の整理

ウェブ vs スチフナー

ウェブはH形鋼の中央縦板そのもの。スチフナーはウェブの面外座屈を防ぐために溶接で取り付ける補強板(リブ)。スチフナーはウェブに追加する部材であり、ウェブ自体とは別物。

上フランジ vs 天端(てんば)

上フランジはH形鋼の上側の横板を指す部位名称。天端はコンクリート打設の上面など「最上面の高さ」を指す施工用語。梁の天端はデッキプレートやスラブを受ける上フランジの上面を指すことが多いが、意味が異なるので混同しないよう注意する。

一問一答

Q.

「H-400×200×8×13」の表記で、ウェブ厚はどれか?

8mm(3番目の数値)。表記順序はH-高さ×幅×ウェブ厚(t₁)×フランジ厚(t₂)。13mmはフランジ厚。

Q.

H形鋼の搬入時にフランジで確認すべき主な項目は何か?

フランジの平面度(反り・曲がりがないか)、ミルシートとの寸法照合(フランジ幅・フランジ厚)、高力ボルト接合箇所の接触面状態(ミルスケール・塗装の有無)。

Q.

ダイアフラムはウェブとフランジのどちらの位置に設置されるのか?

梁フランジの位置に合わせて設置される。柱梁接合部で梁フランジから力を柱に伝えるために設けるため、梁フランジの高さに対応した位置に配置する。

まとめ

鉄骨建方とは?を確認する

RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。

参考資料

・JASS 6 鉄骨工事(日本建築学会)製品精度の節

・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)第7章 鉄骨工事

・JIS G 3192 熱間圧延形鋼の形状・寸法・質量及びその許容差

けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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