ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 1級建築施工管理技士
  4. 平成27年
  5. > No.30 鉄骨の工作

平成27年度 1級建築施工管理技士 学科試験 No.30 を解説、鉄骨の工作

平成27年度 1級建築施工管理技士 学科試験 No.30 は、鉄骨の工作 に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 板厚13mmの高力ボルト孔はせん断孔あけにできる
  2. 高張力鋼のけがきは孔で除去される箇所ならポンチ可
  3. 鋼製巻尺はJIS1級品とし基準巻尺とテープ合わせ
  4. 板厚6mmで外側曲げ半径が厚さ10倍以上なら機械的性質確認不要

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

高力ボルト用の孔は、孔縁の品質確保のためドリルあけが原則です。

せん断(プレス打抜き)孔あけは孔縁を傷めるため高力ボルト孔には使えません。板厚にかかわらず誤りです。

ザックリ言えば、高力ボルト孔はドリルであける、ということです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(最も不適当) 高力ボルト用の孔はドリル孔あけが原則で、せん断(打抜き)孔あけは不可。板厚13mmでも誤り
2 ◯(適当) ポンチけがきの扱いで正しい
3 ◯(適当) 鋼製巻尺のテープ合わせで正しい
4 ◯(適当) 曲げ加工の機械的性質確認の扱いで正しい

選択肢1 のポイント(ここが最も不適当)

高力ボルト接合は、ボルトを強く締めて板どうしを押し付け、生まれる摩擦で力を伝えます。孔の縁が荒れていると摩擦やすべり耐力が落ち、応力が集中して割れの起点にもなります。

せん断(プレス打抜き)は鋼を押し切ってあけるため、孔の縁にバリや微細なひび、加工で硬くもろくなった層が残ります。だから高力ボルトの孔は、縁がなめらかなドリルあけが原則です。

選択肢1は板厚13mmならせん断でよいとしていますが、孔縁の品質が要るのは板厚によりません。高力ボルト孔はドリル、と押さえてみましょう。

覚え方

  • 高力ボルト孔はドリルあけが原則(せん断孔あけ不可)
  • JIS1級の鋼製巻尺で基準合わせ
  • ポンチけがきは除去される箇所のみ可

一問一答

Q.

高力ボルト用の孔あけはせん断孔あけにできるか。

できません。ドリルあけが原則です。

平成27年 1級建築施工管理技士 学科試験 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成27年度 1級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

Topへ >>