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令和7年度 1級建築施工管理技士 No.20を解説、設計図書変更による解除の閾値は2分の1ではなく3分の1

令和7年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.20は、請負契約に関する問題です。公共工事標準請負契約約款の各条項から出題されています。

この問題では、4つの記述のうち、誤っているものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 物価変動による請負代金額変更請求ができる時期
  2. 設計図書変更による受注者の解除権の閾値
  3. 通常避けられない第三者損害の負担者
  4. 工事目的物等の保険付保義務者

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが誤っている記述)

「請負代金額が1/2以上減少したときは解除できる」という記述が誤りです。公共工事標準請負契約約款では、設計図書の変更による請負代金額の減少が3分の1以上になったときに受注者は解除できると定めています。閾値を「2分の1以上」と高く設定しすぎると、受注者がかなり損をしないと解除できないことになってしまうわけです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 12月経過後の賃金・物価変動による請負代金額変更の請求は認められる
2 ×(誤り) 設計図書変更による解除の閾値は3分の1以上「2分の1以上」は誤り
3 ○(正しい) 施工に伴い通常避けられない騒音等による第三者への損害は原則として発注者負担
4 ○(正しい) 工事目的物・工事材料等への火災保険・建設工事保険等の付保義務は受注者にある

選択肢2の「1/2以上」という記述が誤りで、正しくは1/3以上です。

選択肢2のポイント(ここが誤り)

公共工事標準請負契約約款では、発注者が設計図書を変更したために請負代金額が3分の1以上減少したとき、受注者は直ちに契約を解除することができます。

設計図書の変更で請負代金が大幅に減少したとき、受注者を一方的に契約に縛り続けるのは不合理です。そこで比較的低い「1/3」という水準で解除権が認められているわけです。

問題文の「1/2以上減少したとき」では閾値が高すぎ、受注者に厳しすぎる誤った条件です。正しくは1/3以上です。

覚え方

  • 設計図書変更 → 1/3以上減少 → 受注者が解除できる(1/2は誤り)
  • 物価変動による代金変更請求は契約から12月経過後
  • 通常避けられない第三者損害は原則発注者負担
  • 工事目的物等の保険付保義務は受注者

一問一答

Q.

公共工事標準請負契約約款において、発注者が設計図書を変更したために請負代金額が何分の1以上減少したとき、受注者は契約を解除できるか。

3分の1以上減少したときです。「2分の1以上」ではなく「3分の1以上」が正しい閾値です。

Q.

公共工事標準請負契約約款において、物価変動を理由に請負代金額の変更を請求できるのは、請負契約締結の日から何月を経過した後か。

12月(1年)を経過した後です。発注者・受注者いずれからも請求できます。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和7年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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