ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 1級建築施工管理技士
  4. 令和7年
  5. > No.67 労働契約

令和7年度 1級建築施工管理技士 No.67を解説、業務上負傷による休業期間中と30日間は解雇できないが例外もある

令和7年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.67は、労働契約(労働基準法)に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 労働契約の期間の上限
  2. 業務上負傷による休業期間中の解雇制限とその例外
  3. 強制貯金の禁止
  4. 解雇理由の証明書の記載制限

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)

労働基準法第19条では、業務上負傷による休業期間中とその後30日間の解雇は原則として禁止されています。ただし、やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合は例外として解雇できます。選択肢2の記述は「そのような事由があっても解雇してはならない」という読み方になるため、誤りなんです。「例外なし」と捉えられる書き方が落とし穴です。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 原則として契約期間は3年を超えてはならない(労働基準法第14条)
2 ×(誤り) やむを得ない事由で事業継続が不可能となった場合は例外として解雇できる「例外なし」とするのは誤り
3 ○(正しい) 使用者は、労働契約に附随して労働者に貯蓄の契約をさせてはならない(労働基準法第18条)
4 ○(正しい) 解雇理由の証明書には、労働者が請求しない事項を記入してはならない(労働基準法第22条)

選択肢2のポイント(ここが誤り)

労働基準法第19条では、使用者は労働者が業務上負傷または疾病にかかり療養のために休業する期間と、その後の30日間は解雇してはならないと定めています。

ただし同条のただし書きで、「やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合」には例外として解雇が認められます。問題文は「そのような事由があっても解雇してはならない」と読める構造になっており、例外を否定している点が誤りの核心です。

労働者を守る規定には、使用者側のやむを得ない例外がセットになっていることが多い、という構造を押さえておきましょう。

覚え方

  • 休業期間中+30日間は解雇禁止 → 事業継続不可能なやむを得ない事由があれば例外
  • 「例外なし」に見える選択肢が誤りとして狙われる
  • 労働契約の期間は原則3年(高度専門職等は5年)
  • 強制貯金は禁止、解雇理由証明書は請求しない事項を記入しない

一問一答

Q.

業務上負傷により療養のために休業する期間中に、使用者がやむを得ない事由で事業継続が不可能となった場合、解雇することは認められるか。

認められます。労働基準法第19条では休業期間中の解雇を原則禁止していますが、やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合は例外として解雇が認められます。

Q.

労働基準法における原則的な労働契約の期間の上限は何年か。

3年です。ただし高度専門職や満60歳以上の労働者との契約では5年まで認められます。

令和7年 1級建築施工管理技士 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和7年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

▼令和7年 1級建築施工管理技士▼

▼他の年度▼

▼他の試験▼

▼カテゴリ一覧▼

Topへ >>