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平成29年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.5 を解説、鉄骨構造の特徴

平成29年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.5 は、鉄骨構造の特徴に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 鉄骨構造の靱性と軽量性
  2. 鋼材の不燃性と耐火性能の違い
  3. 長スパンへの適性
  4. 座屈への注意

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)

鉄骨は燃えない材料なんですが、それと火事に強いことは別なんです。ここを同じものと考えると引っかかります。

選択肢2は不燃だから十分な耐火性能をもつとしていますが誤りです。鋼材は高温で急に強度が下がるので、耐火被覆が必要なんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) 鋼材は強度が高く靱性に富み、軽量で大空間に向く
2 ×(誤り) 不燃でも高温で強度が下がるため、耐火被覆が必要
3 ◯(正しい) 部材が細くなりやすく、長スパンの建物に適する
4 ◯(正しい) 部材が細長いため、座屈に対する検討が必要である

選択肢2のポイント(ここが誤り)

鋼材は燃えない不燃材料です。これは確かに正しい記述です。

ところが、鋼材は温度が上がると強度がどんどん落ちていきます。500度を超えるあたりから半分くらいまで下がり、火災の熱では支える力を失ってしまいます。

つまり燃えはしなくても、火事の熱で柱や梁がぐにゃりと変形して建物が崩れる恐れがあります。だから不燃イコール耐火ではないのです。

そこで鉄骨には、ロックウールの吹付けや耐火被覆板で覆って、火災時の温度上昇を遅らせる対策をします。選択肢2はこの被覆の必要性を無視しているので誤りです。

ザックリ言えば、鋼は燃えないが熱に弱いので、耐火被覆で守る必要がある、ということです。

覚え方

  • 鋼材=不燃だが高温で強度低下、耐火被覆が必要
  • 不燃イコール耐火ではない
  • 細長い部材なので座屈の検討が必要

一問一答

Q.

鋼材は不燃材料なのに、なぜ耐火被覆が必要なのか。

鋼材は燃えなくても、高温になると強度が急に下がるからです。火災の熱で柱や梁が変形して崩壊する恐れがあるため、耐火被覆で温度上昇を遅らせます。

平成29年 2級建築施工管理技士 学科試験 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成29年度(後期)2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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