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平成29年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.54 を解説、金属製折板葺屋根

平成29年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.54 は、金属製折板葺屋根工事に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. けらばや軒先の納まり
  2. 折板の重ね部の止め方
  3. タイトフレームと下地材の接合方法
  4. 変形防止やボルト孔の処理

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢3(これが最も不適当な記述)

溶接の種類を入れ替える引っかけなんです。スポット溶接という言葉が出たら、何と何を接合しているか確認してほしいんです。

選択肢3はタイトフレームと下地材の接合をスポット溶接としていますが、正しくは隅肉溶接(アーク溶接)でしっかり固定するんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) けらばの変形防止材は所定の間隔で取り付ける
2 ◯(正しい) 重ね形折板は重ね部を緊結ボルトで締め付ける
3 ×(誤り) タイトフレームと下地材の接合は隅肉溶接とする
4 ◯(正しい) 溶接後はスラグを除去し錆止め塗装を行う

選択肢3のポイント(ここが誤り)

タイトフレームは、折板屋根を梁などの下地材に固定するための受け金物です。折板はこのタイトフレームの上にかぶせて止めていきます。

タイトフレームは屋根全体の風圧を受け止める大事な部材なので、下地材との接合は強い隅肉溶接で行います。アーク溶接でしっかり固める、ということです。

一方でスポット溶接は、薄い板どうしを点で重ね合わせて溶接する方法です。点で留めるだけなので、タイトフレームの固定には強度が足りません。

例えば台風時の吹上げの力がかかると、点付けでは外れる恐れがあります。だから連続した隅肉溶接が必要なわけです。

選択肢3はこの溶接の種類を取り違えています。

ザックリ言えば、タイトフレームは点付けではなく隅肉溶接でがっちり固める、ということです。

覚え方

  • タイトフレームと下地材=隅肉溶接(アーク溶接)
  • スポット溶接は薄板の点付けで、タイトフレーム固定には不適
  • 溶接後はスラグ除去と錆止め塗装をセットで行う

一問一答

Q.

折板屋根のタイトフレームと下地材は、どのような溶接で接合するか。

隅肉溶接(アーク溶接)です。風圧を受け止める部材なので、スポット溶接の点付けでは強度が足りません。

平成29年 2級建築施工管理技士 学科試験 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成29年度(後期)2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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