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平成29年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.77 を解説、鉄骨の建方

平成29年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.77 は、鉄骨の建方に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 建入れ直しに用いる部材の制限
  2. ターンバックル付き筋かいの扱い
  3. 仮ボルトの本数と締付け
  4. 建方の精度確認

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

建入れ直しとは、組み立てた鉄骨の傾きを直す作業なんです。このとき、本設の部材を引っぱって使うと、その部材を傷めてしまいます。

選択肢1はターンバックル付き筋かいを建入れ直しに使ったとしていますが、本設の筋かいを建入れ直しに使ってはいけないんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) ターンバックル付き筋かいは建入れ直しに使わない
2 ◯(正しい) 建入れ直しはワイヤ等の専用器具で行う
3 ◯(正しい) 仮ボルトは規定本数を締め付ける
4 ◯(正しい) 建方後に建入れ精度を測定・確認する

選択肢1のポイント(ここが誤り)

鉄骨を組み上げると、わずかに傾いたりズレたりします。それを正しい位置に直す作業が建入れ直しです。

ターンバックル付き筋かいは、ネジで長さを調整できる本設の筋かいです。完成後はこの筋かいが建物の地震力を負担します。

この筋かいを建入れ直しに使うと、引っぱる力で筋かいが伸びたり傷んだりして、本来の耐力を発揮できなくなるんです。

だから建入れ直しは、専用のワイヤロープなどで行います。選択肢1は本設の筋かいを使ったとしているので不適当です。これは現場でも勘違いしがちな点ですね。

ザックリ言えば、本設のターンバックル付き筋かいで建入れ直しをしてはいけない、ということです。

覚え方

  • ターンバックル付き筋かい=建入れ直しに使わない
  • 使うと本設の筋かいが傷み耐力低下
  • 建入れ直しは専用のワイヤ等で行う

一問一答

Q.

ターンバックル付き筋かいを有する鉄骨の建入れ直しに、その筋かいを使ってよいか。

いけません。引っぱる力で本設の筋かいが傷み、地震時に必要な耐力を発揮できなくなります。建入れ直しは専用のワイヤ等で行います。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成29年度(後期)2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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