ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 2級建築施工管理技士
  4. 平成29年
  5. > No.76 鉄骨の加工

平成29年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.76 を解説、鉄骨の加工

平成29年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.76 は、鉄骨の加工に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. けがきの方法と道具
  2. 曲げ加工部のけがきの注意点
  3. 切断と孔あけの方法
  4. 加工精度の管理

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)

鉄骨は、傷をつけた場所から割れが進むことがあるんです。とくに曲げる部分は要注意です。

選択肢2は曲げ加工部の外面にポンチ・たがねでけがきをしたとしていますが、ここには打痕を付けてはいけないんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ◯(正しい) 通常部のけがきは所定の方法で行う
2 ×(誤り) 曲げ加工部の外面には打痕を付けない(鉛筆等で)
3 ◯(正しい) 切断は所定の方法で行い切断面を整える
4 ◯(正しい) 高力ボルト用の孔はドリルあけとする

選択肢2のポイント(ここが誤り)

けがきとは、加工の目印を鋼材に書き込む作業です。通常は、ポンチで小さなくぼみを打ったり、たがねで線を刻んだりして印を付けます。

ところが、曲げ加工される部分の外面は事情が違います。曲げると、その外面には引張力がかかります。

ここにポンチやたがねで打痕(傷)が付いていると、傷の先に力が集中して、そこから割れが進んでしまうんです。これを応力集中といいます。

だから曲げ加工部の外面のけがきは、打痕を付けずに鉛筆などで書きます。選択肢2はポンチ・たがねを使ったとしているので、これが不適当なんです。これは一番危ない考え方ですね。

ザックリ言えば、曲げる部分の外面には傷を付けず鉛筆で印を書く、ということです。

覚え方

  • 曲げ加工部の外面=打痕を付けず鉛筆等でけがき
  • 打痕は応力集中→割れの原因
  • 通常部はポンチ・たがねでもOK

一問一答

Q.

鉄骨の曲げ加工される部分の外面のけがきに、ポンチやたがねを使ってよいか。

いけません。打痕の先に応力が集中し、割れの原因になります。曲げ加工部の外面は鉛筆等で打痕を付けずにけがきます。

平成29年 2級建築施工管理技士 学科試験 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成29年度(後期)2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

Topへ >>