ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 2級建築施工管理技士
  4. 平成30年
  5. > No.9 片持ち梁のC点応力

平成30年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.9 を解説、片持ち梁のC点応力

平成30年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.9 は、片持ち梁に等変分布荷重が作用したときのC点の応力に関する図問題です。

この問題では、4つの記述のうち、正しいものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 等変分布荷重の合力の大きさ
  2. 固定端付近に生じるせん断力の値
  3. 固定端付近に生じる曲げモーメントの値
  4. 片持ち梁の固定端で応力が最大になる原理

※ 問題文そのものと荷重・寸法の数値は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その図で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢4(これが正しい記述)

片持ち梁の問題は、固定端でいちばん力が大きくなることを押さえると解けるんです。とくに等変分布荷重は合力の位置に注意ですね。

選択肢の中で正しいのは選択肢4の曲げモーメント13.5kN・mです。等変分布荷重は合力×重心までの距離で固定端の曲げモーメントを計算すると、この値になります。せん断力の値を答えにした選択肢1・2や、計算違いの選択肢3は適当ではありません。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) せん断力3kNは問われている曲げモーメントの値ではない
2 ×(誤り) せん断力9kNは合力の大きさに相当するが、問われている値とは異なる
3 ×(誤り) 曲げモーメント4.5kN・mは重心距離の取り方を誤った値で適当でない
4 ◯(正しい) 曲げモーメント13.5kN・mが合力×重心距離で求まる正しい値

選択肢4のポイント(ここが正解)

片持ち梁は、一方の端が固定され、もう一方が自由端になっている梁です。荷重をかけると、固定端にいちばん大きな力が集まります。

等変分布荷重というのは、自由端でゼロ、固定端に向かって直線的に大きくなる三角形状の荷重です。この荷重を1つの集中荷重に置き換えるのがコツなんです。

合力は三角形の面積に等しく、その作用点は三角形の重心、つまり荷重が大きい固定端側に寄った位置になります。

固定端の曲げモーメントは、この合力に固定端から重心までの距離を掛けて求めます。計算すると13.5kN・mとなり、これが選択肢4です。

ザックリ言えば、三角形の荷重を合力に直して、固定端からの距離を掛けるだけ、ということです。

覚え方

  • 片持ち梁は固定端で曲げモーメントが最大
  • 等変分布荷重=合力(三角形の面積)×重心距離
  • 合力の位置は荷重が大きい固定端側に寄る

一問一答

Q.

片持ち梁の固定端の曲げモーメントは、等変分布荷重をどう扱って求めるか。

分布荷重を合力(三角形の面積)に置き換え、その合力に固定端から重心までの距離を掛けて求めます。曲げモーメントは固定端で最大になります。

平成30年 2級建築施工管理技士 学科試験 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成30年度(後期)2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

Topへ >>