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平成30年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.8 を解説、応力度と係数の組合せ

平成30年度(後期)2級建築施工管理技士 学科試験 No.8 は、部材の応力度・荷重の算定と用いる係数の組合せに関する問題です。

この問題では、4つの組合せのうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 引張応力度の算定に用いる係数
  2. 曲げ応力度の算定に用いる係数
  3. せん断応力度の算定に用いる係数
  4. 座屈荷重の算定に用いる係数

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢1(これが最も不適当な記述)

応力度の問題は、それぞれの計算式に何が出てくるかで判断するんです。何で割るか、何を掛けるかですね。

選択肢1は引張応力度の算定に断面二次半径を組み合わせていますが、これは誤りです。引張応力度は軸方向力を断面積で割って求めます。断面二次半径は座屈や細長比に使う係数なんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ×(誤り) 引張応力度は断面積で算定する。断面二次半径は座屈(細長比)に用いる
2 ◯(正しい) 曲げ応力度の算定には断面係数を用いる
3 ◯(正しい) せん断応力度の算定には断面一次モーメントを用いる
4 ◯(正しい) 座屈荷重の算定には断面二次モーメントを用いる

選択肢1のポイント(ここが誤り)

引張応力度は、部材に働く軸方向力を断面積で割って求める量です。式にすると、応力度=引張力÷断面積となります。

つまり引張応力度の算定に必要なのは断面積であって、断面二次半径ではないんです。選択肢1はここを取り違えています。

断面二次半径は、座屈のしやすさを表す細長比を求めるときに使う係数です。柱が圧縮で曲がって壊れる座屈の検討に登場します。

例えば、細長い柱が押されてしなる現象を扱うときが断面二次半径の出番で、まっすぐ引っ張られる引張とは別の話なんです。

ザックリ言えば、引張応力度は断面積で、断面二次半径は座屈に使う、ということです。

覚え方

  • 引張・圧縮応力度=断面積で割る
  • 曲げ=断面係数/せん断=断面一次モーメント
  • 座屈=断面二次モーメント・断面二次半径(細長比)

一問一答

Q.

引張応力度を算定するときに用いる係数は何か。

断面積です。引張力を断面積で割って求めます。断面二次半径は座屈の検討で用いる細長比に関する係数で、引張応力度には使いません。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「平成30年度(後期)2級建築施工管理技術検定(学科)試験 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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