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グラスウールとロックウールの違い:断熱・吸音材の施工確認

商業出版経験のある運営者が、公式資料・標準仕様書・過去問傾向を確認しながら、初学者向けに整理しています。

けんせつる

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グラスウールとロックウールって何が違うの?防湿フィルムはどっち向きに施工するの?施工管理でどこを確認するの?

この記事の要点

グラスウールはガラス繊維を綿状にした断熱・吸音材、ロックウールは岩石・鉱さいを溶かして繊維化した断熱・吸音材です。どちらも柔らかく取り扱いは似ていますが、耐火性能(ロックウールが優れる)と吸湿性(グラスウールが高い)に違いがあります。

施工管理では防湿フィルムの向き(室内側)隙間なく充填されているかの確認濡れ・カビの発生確認が主なポイントです。

断熱材の性能は施工品質で決まります。ここは現場で見落としやすいポイントでもあるので、確認方法をしっかり整理しましょう。石膏ボードを貼る前が唯一の確認機会です。

グラスウールとロックウールはどう違うのか

項目グラスウールロックウール
原材料ガラス繊維岩石・高炉スラグ(鉱さい)
耐火性融点:約700°C(普通)融点:約1,000°C以上(優れる)
断熱性能同等(密度・厚さで決まる)同等
吸湿性やや高い(濡れると性能低下)やや低い
主な用途壁・天井・床の断熱・吸音耐火が必要な壁・天井、工場の吸音
価格比較的安価やや高価

ザックリ言えば、「耐火性能が重要な箇所にはロックウール、一般的な断熱にはグラスウール」という使い分けです。どちらも繊維が細かく皮膚に刺さることでかゆみが生じるため、施工時は手袋・マスク・保護メガネが必要です。なんとなく違いのイメージがつかめましたか。

施工管理でどこを確認するのか

断熱材の施工管理で確認すべき主な項目は次の通りです。石膏ボードで壁を塞ぐ前が確認できる唯一のタイミングです。ここが施工品質を左右するポイントですね。

例えば、防湿フィルムを外側(外壁側)に向けて施工してしまうと、室内の水蒸気が壁体内に侵入して結露し、グラスウールが濡れてカビが生じます。方向の確認は壁を塞ぐ前が最後のチャンスです。

ザックリ言えば、「防湿フィルムは室内側、隙間なく、乾燥状態で施工する」の3点が施工管理の基本です。

管理人からのコメント

断熱材で気をつけたい問題として「防湿フィルムの向きが逆になっている」ケースです。

施工した職人が「フィルム面を見えるようにしておけばいい」と思って外側に向けてしまうことがあります。ボード張りの前に必ず向きを確認してください。

もう一つは「グラスウールの繊維が皮膚についてかゆい」問題を「虫がいる」と誤解している現場があります。

実際にはガラスの微細な繊維が皮膚に刺さることでかゆみが生じます。

防護具(手袋・マスク・長袖)を正しく使えば問題ありません。繊維を洗い流すには水で十分です。

混同しやすい用語の整理

グラスウール vs 発泡ウレタン断熱

グラスウールはガラス繊維の充填型断熱材。比較的安価で広く使われる。発泡ウレタン断熱は現場で液体を吹き付けて発泡させる吹き付け型断熱材。隙間なく施工できるが高価。用途と予算で選定する。

断熱材 vs 吸音材

グラスウール・ロックウールはどちらの用途にも使われる。断熱材として使う場合は熱抵抗(厚さ×密度)が重要。吸音材として使う場合は音の周波数特性に合わせた密度・厚さが重要。同じ材料でも用途によって選定基準が異なる。

一問一答

Q.

グラスウールの防湿フィルムはどちらの面に向けて施工するのか?

室内側(温かい側・内壁側)に向けて施工する。逆にすると壁体内結露が発生してグラスウールが濡れ、カビや腐食の原因になる。ボード張りの前に向きを必ず確認する。

Q.

断熱材に隙間があるとどのような問題が生じるのか?

熱橋(ヒートブリッジ)が生じて断熱性能が大幅に低下する。隙間から熱が逃げてしまうため、断熱材を入れた意味が薄れる。柱・間柱まわりのコーナーなど隙間が生じやすい箇所を重点的に確認する。

Q.

グラスウールが耐火壁に不向きな理由は何か?

グラスウールの融点は約700°C程度で、火災時に溶融して断熱性能が失われる可能性がある。耐火性能が求められる壁・天井にはロックウール(融点1,000°C以上)を使うことが多い。設計図書の仕様を確認する。

まとめ

参考資料

・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)第19章 断熱工事

・JIS A 9504 人造鉱物繊維保温材(グラスウール・ロックウール)

仕上げ・内装工事の施工管理は仕上げ・内装にまとめています。

けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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