ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 1級建築施工管理技士
  4. 令和7年
  5. > No.69 就業に当たっての措置

令和7年度 1級建築施工管理技士 No.69を解説、特別教育は登録機関でなく事業者が行う

令和7年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.69は、就業に当たっての措置(労働安全衛生法)に関する問題です。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

この問題で問われていること

  1. 雇入れ時教育の省略
  2. 特別の教育の実施主体
  3. 職長等教育の教育事項
  4. 危険・有害業務従事者への教育の義務の強度

※ 問題文そのものは建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。上記は、その4つの記述で問われている論点を整理したものです。

正解:選択肢2(これが最も不適当な記述)

労働安全衛生法第59条第3項では、特別の教育は事業者が行わなければならないと規定しています。「都道府県労働局長の登録を受けた者に行わせなければならない」という義務付けはありません。外部委託することは可能ですが、それは事業者の判断であって、法律が外部機関への委託を強制しているわけではないんです。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 十分な知識・技能を有する労働者については、雇入れ時の安全衛生教育の一部または全部を省略できる
2 ×(誤り) 特別の教育は事業者が行う義務がある。「登録機関に行わせなければならない」は誤り
3 ○(正しい) 新たに職長になった者への職長等教育では、異常時等における措置に関することを教育しなければならない
4 ○(正しい) 危険・有害な業務に現に就いている者への安全衛生教育は、事業者の努力義務として規定されている

選択肢2のポイント(ここが誤り)

労働安全衛生法第59条第3項は「事業者は、危険又は有害な業務で…労働者をつかせるときは、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行わなければならない」と定めています。主語は「事業者」です。

問題文の「都道府県労働局長の登録を受けた者に行わせなければならない」という記述は誤りで、登録機関が実施主体として義務付けられているわけではありません。実際には事業者の判断で外部機関に委託することもありますが、法律が委託を強制しているわけではないわけです。

覚え方

  • 特別教育=事業者が行う義務(登録機関への委託義務は存在しない)
  • 雇入れ時教育は十分な知識・技能があれば一部・全部省略可
  • 職長等教育の事項に異常時等における措置が含まれる
  • 危険・有害業務従事者への教育は努力義務

一問一答

Q.

労働安全衛生法における特別の教育は、誰が実施しなければならないか。

事業者が行わなければなりません。法律が外部登録機関への委託を義務付けているわけではありません。

Q.

危険・有害な業務に現に就いている者への安全衛生教育は、義務か努力義務か。

努力義務です。「行うように努めなければならない」と規定されており、雇入れ時教育や特別教育のような義務ではありません。

令和7年 1級建築施工管理技士 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和7年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

Topへ >>